河田雅文さん主宰するギャラリー「Caballero」がオープンしたという知らせを聞いて行って来ました。
"ZO"展
もし瀧口氏が今にオブジェ店を持ったなら
in-ローズセラビー大通り支店-
企画のきっかけは小樽文学館で開催されていた瀧口修造展だったそうです。瀧口は生前に架空の企画であるオブジェ店の命名を、交流のあったデュシャンに求め「ローズ・セラビー」と名づけられました。(ローズセラビーはデュシャンのもう一つの名前でもあります)この展覧会はその札幌、大通り支店なのです。
"ZO"展と題された展覧会は瀧口修造と吉増剛造の二人の「造」から引用されたそうです。瀧口は生前に吉増とも親交がありました。河田さんの中で瀧口を中心に重なり合う吉増とデュシャンがギャラリーいっぱいに広がっています。
ギャラリーの中心ではデュシャンのレディメイドが犬ぞりを引いています。その犬ぞりの上には吉増の読めないほどに小さな字で書かれた大量の原稿(これがものすごく美しい!)が圧倒的な存在感で乗っています。
また、今回の展覧会にあたり吉増ご本人から直筆の詩が贈られておりました。
会場では武満徹や吉増の朗読が流れています。吉増の朗読は音楽であり詩は画でした。
デュシャンの作品もレディメイド以外にもホワイトボックスなどもあり見ごたえ十分です!
実はこのギャラリーは照明計画で少しだけ協力させて頂きましたのでオープンを心待ちにしておりました。
ちなみに照明は美術館で使われているLEDスポットライトを使用しています。LEDは数年前まで演色性に劣るといわれておりましたが、技術の進歩は早いものですね。
床は足場板の仕上げ、壁は合板の上パテ仕上げ。良い雰囲気のギャラリーです。
「Caballero」
札幌市中央区南1条西1丁目大沢ビル4F